年をとると出来なくなる。それを受け入れる。

出来なくなる。やらなくなる。

母が10年前から出来なくなっていること。

それは「掃除」

ある日ふと、掃除機をかける姿を見かけなくなったことに気がついた。掃除機ってコードが引っかかったり、本体が転がったりと、何かと不便なことがありませんか?だから掃除機を使わなくなったのかと思い、片手でもかけられる軽いタイプのものに変えたのですが、一向に使う気配なし‥‥

その代わりにやたら使うことになったのがいわゆる「コロコロ」

コロコロを使い、ゴミをとっている姿を見て「ああ、掃除機はめんどくさいんだな。使う気ないんだな」と思いました。理由は聞きませんでしたが、ただただ「動くのが億劫になった」のかもしれません。

なので掃除は自分でやろうと思い、母にやる事を強いることはしませんでした。ただ、全ての事を私がやってしまったら、急速に体力も知力も落ちてしまうので、本人がやれる事を続けてもらおうと思ってました。

10年経って、本人の出来る事が減ってきてはいますが、まだ出来る事はあるのでやってもらってます。その分、私のやることが増えてきたと共に、私も体力的に以前と同じことが出来なくなっていることに気づきました。

そして自分も出来なくなる。それを受け入れる。

母と共に、自分も年をとる。当たり前のことなのですが、直面しないと実感しないのです。

今まで出来ていた事が出来なくなる‥‥すぐには受け入れられず、苦しい思いもしましたが、受け入れられると気持ちも楽になります。体力が落ちてきているのに、若い子と同じようには働けません。その年齢に合った働き方をしないと、心も体も壊れていくのです。

女性は閉経に向かって更年期を迎えます。それが合図なのかもしれません。でもその時点ではまだまだ大丈夫と無理してしまいます。その結果、色々なことが辛くなり、色々なことが上手くいかなくなるのかもしれません。

私は去年から働き方を変えました。そこで出来たゆとりで家のことや趣味のことに関わるようにしました。体が楽だと心も楽になってきます。私の感覚なので、全ての方に当てはまる訳ではありませんが、出来なくなる事が増える、そういう年齢になってきたんだと受け止める。簡単ではないですが、今まで頑張ってきた自分を褒めて、違う世界を楽しもうと思ったら気持ちが楽になりました。

年を取らない人間はいません。

出来なくなることを悲しむのではなく、まだ出来ることを楽しむ。それぞれの年齢に合った生き方を楽しめばいいと思います。

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